発達障害と2Eの違いを知ろう~あなたはどっち?

発達・2E

ASD,ADHD,LDなど発達障害を持ってる人が、社会適応するにせよしないにせよ、生きづらさや生きにくさを減らすためには、自己理解がマストです。

長所や短所という極端に決めつけたことではなく、1つの物事に二面性があり、発達障害の特性も、捉え方と使い方、環境や状況によって「足かせ」になったり、反対に「鬼に金棒」になったりもします。

それくらい自己理解を深めていくことは超大切なので、今回の記事が、そもそもあなたが本当に発達障害なのか、それとも別の特性があるのかを知るきっかけになったら嬉しいと思います。

日本では、やっと一般的にも「発達障害」という言葉やその意味が少しずつ認知されてきていると感じますが、いま日本以外の、教育が盛んな先進国では「ギフテッド」、さらには「2E」という特性にスポットが当てられています。

実は「発達障害 or グレーゾーン」と診断された方も、そのギフテッドや2Eの可能性が大いにあります。

なぜなら、日本はまだ精神科や心療内科でもギフテッドや2Eは未開拓な領域だからです。

というより、ギフテッドや2Eは、僕が学んだ限りではどちらかというと医療より教育界から注目されてる感覚があります。

なので、以降を読み進めて、自己価値感を高めたり、自己理解を深めるきっかけ作りに実際にあなた自身に照らし合わせてみてほしいと思います。

動画の方が吸収しやすいという方は動画をご覧あれ。

そもそも2Eって何?

まず、2Eとは何でしょうか。

2EとはTwice-Exceptional(二重例外)の略称です。

この記事に検索から訪れた方はもうご存知かもしれませんが、2Eという言葉を初めて聞いたという方も多いと思います。

もう少し掘り下げてみましょう。

2E=Twice-Exceptional=二重例外とは、発達障害とギフテッドの両方の特性を持ってる人、またはその特性自体を指します。

発達障害とギフテッドの説明は不要な人も居るかもしれませんが、念のためにおさらいしておきましょう。

発達障害のおさらい

2Eの定義を知った上で、おさらいとして、発達障害がなんのことかを思い出しましょう。

発達障害とは、能力に偏りがあることです。

もっと具体的に言うと、得意なことと不得意なことに大きな差があることです。
(IQでは最小と最大の差が20以上など)

なので発達障害者は、その特性を持った者・・・ということです。

発達障害は主に5種類ある

自閉症やアスペルガー、多動が取り沙汰されがちな発達障害ですが、実は5種類あります。

かなり認知されて有名になった、

・ASD=自閉スペクトラム症
・ADHD=注意欠如多動症

の2種類を筆頭に、

・LD=学習障害
・チック症
・吃音

の3種類も発達障害に含まれます。詳細は以下画像参照のこと。

次のおさらいとして、ギフテッドとは何かについて見ていきましょう。

ギフテッドは、2Eと比べるとご存知の方も多いと思いますが、一般的には発達障害と比べるとまだまだ浸透していない言葉です。

なので念のために簡単に説明します。

ギフテッドって何?

10%の才能

ギフテッドとは、突出した能力があること、またはその特性がある人のことを指す言葉です。

もっと定義を明確にすると、誰にも教わらずに同年齢10人中1人の割合で長けてる能力がある、というものです。

同年齢10人中1人というと、30人1クラスの中であれば3人は居るということになります。

こう考えると、ギフテッドというのはそこまで特別な才能ではなく、見落とさないように注意していれば割とすぐ見つかりそうな割合ですね。

この点がとても重要だと考えています。

医師の一言「君は発達障害じゃないかもしれない」

僕がASDの臨床研究に参加した時、発達障害の検査以上に多岐に渡るいろんな検査を受けました。

臨床研究の責任者は、ASD専門医で、僕の主治医でもあります。

検査結果も研究結果も、数値や特性だけを見れば明らかに発達障害でしたが、なぜか先生は、

君は発達障害ではないかもしれないなぁ

と仰っていました。

その時はなんのことかよくわかっていませんでしたが、月日が経って、国際IQテストを受けたりMENSAという高IQ者が集まる団体の入会資格を試すテストのようなものを受けた時、WAIS(成人知能検査)では出なかったようなとても高い数値が出ました。

それ以外にも、僕自身、他の発達障害の方々のように「深刻に自分の障害や特性について悩む」ということがこれまでの人生でほとんどなく、どうも定型発達とも発達障害とも感覚が違うという実感がありました。

蓋を開けてみれば、正確には、突出した能力を無意識にうまく使って、なんとか社会適応をしたり、そもそも心身のストレス耐性のなさや過敏さを自覚できないくらい鈍感だった・・・というアスペルガーの特性で、そのおかげというか、そのせいというか、自分のことを完全な定型発達と思い込んで、様々なトラブルや苦悩をソレと気付かずに済んでいただけの2Eだったのです。

そういう生き方をして最終的にちゃっかり倒れてドロップアウトしたので、無事では済んでないのですが・・・(笑)

発達障害の検査の時も、担当の臨床心理士の業務を滞りなく終わらせようとか、あまり検査に時間をかけると申し訳ないという神経質な配慮から、正確な数字として結果が出てないだけだったのです。

要は、「自分には何もない」と考えてる発達障害者でも、ただ自分が2Eだと気付いてなかったり誰にも能力を見出されなかったり、適した環境に身を置けてないがゆえに、能力を持て余していたり、無用な苦労を背負ったりしてる可能性が誰しもにあり、特に日本で発達障害やグレーゾーンと診断された人はその可能性が高いというわけです。

指標は自己学習

実はギフテッドの特性・基準・定義は諸説あり、たとえばアメリカの私立学校、ギフテッド専門のスクールなどでは、IQ145超 なんていうかなり高めの基準が設定されてたりもします。

ですが前述の「誰にも教わらずに~」という定義は、「才能の見つけ方」という書籍の内容と、米国教育省の情報と、自身の経験則の3点を基にしていて、一番有力だと思います。

たとえば独学で絵が上手な子どもだったり、昆虫や電車や特定のジャンルについて大人顔負けの知識を持っていたり、運動で頭一つ飛び出た成績を連発してる子など、意外に身近にも居ますよね。

好きなことであれば無心になって1日10時間でも費やせる、あの自己学習こそが2Eやギフテッドの特徴だったのです。

つまり、青年にも大人にも子どもと同じだけの割合で2Eやギフテッドは日本にも存在していて、みんながみんなその特性を活かせてるわけじゃなく、むしろその特性を殺して(殺されて)わざわざ生きづらい環境を選択し、適応し、人生の難易度を上げてしまってるケースが非常にたくさん潜在してるということなんです。非常にもったいないこと、もはや悲劇だとすら感じています。

個人にとっても社会にとっても国にとっても世界にとっても、長期目線で見ると甚大で最大の損失です。

なので、気付ける人は気付いて、生き方をガラッとチェンジできる人がたくさん増えたらいいなと思います。

では次はいよいよ、2Eについてさらに突っ込んで見ていきましょう。

2Eは発達障害よりさらに差が激しい

最初に、2Eとは発達障害とギフテッドの特性を両方併せ持つこと、と書きました。

もっと具体的に表現すると、発達障害の定義を「得意なことと不得意なことに大きな差があること」としたら、2Eは「激しい差」があることになります。
(IQでは上下の差が60以上になる場合も)

差の少なさや均一性を不等号で表すと、

定型 > ギフテッド ≧ 発達 > 2E

になります。

IQを例にしてグラフでその違いを見てみましょう。

ぱっと見て、2Eのグラフのイビツさが際立ちますよね。

感覚的に、言葉を選ばずに表現すると、定型発達から見た場合に「かなり特殊な(変な)人」です。

片やギフテッドから見た場合は、彼らは公平と平等を何より重視する特性を持ってるので、2Eや発達障害に対して偏見や差別心を持ちにくい実感があります。

特性を判断する時、数値とコミュニケーション両方重要

先程から「IQ、IQ」と何度も言っていて、

「人を数値で判断するなんてけしからん!」

という声が聞こえてきそうです。

まさにそのとおりで、IQや学力テストで人間の全てを測ること(定量的評価)などできません。

ただし、特性に気付くための一番最初の入り口という意味では、IQや学力テストが指標になることも事実です。

要は、数値で全てを判断して決めつけることが愚かなだけであって、数ある要素や情報の中の1つとして捉えて、そのデータをツールとして使うというのが一番適切な「数字の扱い方」ではないでしょうか。

その入り口を指標にして、人間にしかできないようなコミュニケーションを以て、

記憶力・思考力・発想力・集中力・行動力・表現力・創造力

などの要素を総合的に判断していくことが、当事者自身の自己理解にも他者からの理解にもとても重要なことです。
これを定性的評価と言います。

短所だけでなく長所も問題になってしまう

長短は表裏一体

ここで、現実で起こる具体的な問題を挙げてみたいと思います。

問題とは、人よりも能力に差がある特性のせいで集団から邪魔者扱いされたり、協調性がない(人と踏み込んだ関係になれない)=能力がなにもないという誤解や決め付けに合いやすいことです。

たとえば、記憶することが不得意で計算することが得意な特性を持ってる子どもが居たとして、記憶ができないがゆえに約束や予定を忘れたり、忘れ物をして人から怒られてしまうのはまだ理解できますが、頭の中でなんでも計算できて答えを出せることについてまで、周りから気持ち悪がられたり、自慢してるとか大人をバカにしてるなど謂れなき中傷を受けてしまうようなケースも少なくありません。

当事者たちは、周囲の人間からこういった扱いを受け続けると、その価値観がどんどん本人に浸潤・伝染していき、刷り込まれ、やがては人から不当な扱いを受けていなくても自分自身で自分を貶めて、自分を抑圧し、自傷的な精神を作り上げてしまいます。

さらに、なんらかのギフテッド特性がある人は、純粋で優しい人が多く、悪意や敵意を持たずに攻撃性が低い人が多いのも特徴で、だからこそ余計に性被害やいじめ被害に遭いやすい、トラブルや被害が甚大化しやすいという悲しい現実があります。

発達障害、被害だらけの人生

アメリカやカナダでの調査では、ASDの人は2倍~3倍ほど性被害に遭っているという結果が出ています。

また別の調査では、少なくとも1回以上の性暴力被害に遭った発達障害の女性は、78%にも及びます。

つまり、発達障害であるというだけで、80%の確率で性暴力被害に合ってしまうという、悲惨な実情を表しています。
定型発達では47.4%なので、ただ発達障害を持ってるだけで他の複合的な要素が絡み合って、定型の実に2倍近くの割合で性暴力被害に合ってしまう、由々しき事態があるわけです。

これを読んでいるあなたにも、そういえば過去にトラブルが多かったな…など、思い当たる節があるのではないでしょうか。

発達障害由来の二次被害や二次疾患

さらに、当事者には深い思考力が備わってる場合が多く、そういった被害に遭った時でも咄嗟の判断ができなかったりして、グルグル悩みやすく、被害による自分のつらさや苦しさまで自分の責任として背負ってしまったり、そもそも被害自体が大きくなってしまう傾向にあります。

さらに輪をかけてそこに多動力があると、指針や答えの出ないままで行動を起こしてしまって、空回りしたり意思伝達ができずに誤解されたり、性被害で言うところのセカンドレイプに遭ってしまったりと、傷を抉ってトラブルを増やして失敗しやすい・・・という本当に悲劇的な人生になってしまう例も少なくありません。

その結果、適応障害やPTSD、他の精神疾患や人格障害など二次疾患を併発して、人生がどんどんハードモードになってしまうケースがあるわけですね。

日本では2Eも発達障害

以上が、発達障害・2E・ギフテッドと言われる人の特性であり、適した環境で愛情や知識を得られなかった際の現実です。
※日本では、2Eも発達障害と診断されるので、一層自覚するのも周囲が気付くのも難しいのです

いくら何かしらの能力や得意なことがあっても、それを自覚できなかったり周囲が見出だせなかったり、むしろ摘まれてしまったりすれば、ただただ特性はハンディとなり、人生の足かせになってしまいます。

だからこそ当事者は、より強く意識的に自己理解を深めていき、突出した部分をどう活用していこうかということに思考を割り振る必要があります。

理解力が高い傾向もあるはずですから、一連の話に心当たりがある人ほど、よりよく生きてくためのいろんな力=知識を身につけてほしいと思います。

人生は一度きり。苦しくなる可能性を減らして幸せと安全を増やすぞ!という強い意志を持ちましょう。

発達障害か2Eか知る必要ある?

人を枠に当てはめる必要性は皆無

ここまでの話で、

そもそもそういうの区別する必要あるの?

という考えを持つ方もおられるかもしれません。

お考えの通り、病気や障害で区別して人を枠に当てはめる必要性など皆無で、もしそうしてしまったならそれこそ「クッキーカッター教育」という、個性を全てなくしてしまう横並び教育と同じになってしまいます。

自己理解の重要性

実は、区別自体が重要なのではなく、ましてやステータスやレッテルや、ひいてはアイデンティティすら必要のないものではありますが、重要なのは「思い込みではない自己理解」をすることです。

───日々生きていく中で、どうせならつらいことを減らして、幸せを増やしたいと望むのが人間の性ですが、自己価値を見誤っていると、それを達成することはできません。

人は、価値があると感じるものを大切にしますし、自分以外の誰かが価値を感じてる対象を粗雑に扱うことは忍びないと感じ、最低限の敬意を払う生き物です。
もし人の宝物を笑顔でぶっ壊すような人間が居れば、それはサイコパスか人格障害です。
彼らも結局は、先天性ではない限り、適切な愛情と教育を受けられなかった自尊感情のない被害者であり、ゆえに無意識に攻撃的になって、負の連鎖を繰り返してるのです。

つまり、もし己に価値がないと断じてる人が居たとしたら、他の誰からも価値を見出されなくなり、自分からも他者からも粗雑に扱われながら生きていかなければならない大変な人生になる・・・というのは、自然現象、当然と言えます。

それを避けるために、己を大切にするために、幸せを増やすために、何より先に自己理解をし、自分というものを正しく認知する必要があるということです。

孤高のファイター「隠れ発達障害者」

発達障害・適応障害というものが一般に浸透し始めたのはここ10年ほどで、多く見積もっても15年ほどでしょうか。

医療の研究では20~30年前から着目されていたようですが、一般には未だに正確な認知は浸透していません。

ましてや、2Eとギフテッドとなると日本は特に全然ですし、海外でも主に子どもに関する情報が圧倒的に多いです。

ですが、子どもの発達障害の診断率や認知が増えているということは、発達障害もIQも遺伝するものですから、大人にも相当数存在するはずですよね。

そこで、努力と根性で社会適応できてる「隠れ発達障害者」という存在がキーポイントになってきます。

己を定型発達・健常と完全に思い込んだまま育ち、社会に出てしまい、努力と根性の末に社会適応しますが、そのエンジン全開が何十年も継続できるはずもなく、孤高のファイターはいずれ燃え尽き症候群やうつなどに至ってしまうのです。

自己理解を深めれば100%生きやすくはなるけれど、そのための知識や情報というのは一般的にまだまだ少なく、無意識にムリをせずに長期スパンでよりよい人生を送るには、あまりにも手の届く範囲で周知されてる知識と情報の量が足りません。

だから実際にトラブルを引き起こしたり、トラブルに巻き込まれて、精神科や心療内科に直行なのが現実なわけですね。

しかし、それでは遅いと思いませんか。

心の傷は一度つくと根深いし、無理して体を壊してしまうと、完全には元に戻らないものです。

だからこそ、己が生きてく中で直面する可能性のある問題を、発見・解決・回避する、そのリスクヘッジの力というのは、どこまでも主体的・自主的に、多方面の知識や情報を探し、取りに行くことで養う必要があるのです。

まとめ

発達障害と2Eの違いについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

最後にまとめにいきましょう。

まとめ💡

✅2Eは、発達障害とギフテッドの両方の特性を持っている
✅得意と不得意の差が、発達障害より大きい
✅現在はまだ発達障害と一括りにされがち
✅ゆえに2~3倍ほど犯罪(性暴力)被害に遭いやすい
✅リスクヘッジには自己理解が必須
✅そのための知識や情報は主体的に探して取りに行く必要がある現状

今回はここまで。

何かあなたの新しい気付きのきっかけになったら幸いです。

ではまた。

キミが生きてる=5000兆点💮

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