アスペイズムのたーひとです。
先日ツイッターで、
「発達障害でも障害年金通るよー働いててももらえるよー」
って言ったら、知らんかった人居たみたいやから、ハウツーを書くよー。
僕自身は、体の病気で隠居してるだけやから、発達障害で困ってるわけではなかったし、「発達障害では障害年金の申請は通らない」ってずっといろんなとこで聞いてたから、特に申請する予定はなかってん。
けど、人に頼まれたから、ちょっと本気でチャレンジしてみるかーってやってみたらサクッといけて、拍子抜けした。
アスペイズムに相談メッセージくれた人も、僕がヒアリングしながら書類の下書きを代筆したりして協力したら、年金の申請に無事通った。
もしあなたが今まで努力と根性で社会適応して生きてきたんなら、この障害年金の申請にチャレンジしてみるのもいいと思う。
チャレンジする時の参考になるように、コツを書いていくよ。
結論として、いろんな人の失敗談を見ててわかったのは、障害年金の申請が通らない原因は、必要書類の書き方が悪いのと、動き方が圧倒的に間違ってるからということ。
書類を正しく書いて、正しく動けば、大丈夫。
障害年金の種類と、納付要件と、金額については、日本年金機構のウェブサイトを見てね。
まずは、障害年金でよくある疑問について書いていくよ。
受給額はいくら?
障害基礎年金の受給額は、ざっくり書くと、
等級 | およそ月額(障害年金生活者支援給付金込み) |
1級 | 8.7万 |
2級 | 7万円 |
障害厚生年金で+α。
3級は厚生年金のみで、加入月によって十人十色。
基礎年金のみでも全然バカにできない金額。
仮に20歳で障害基礎年金2級の申請が通り、80歳まで受給すると、
7万×12ヶ月=84万
84万×60年=生涯で5040万円
大卒会社員の生涯年収が約3億で更に課税されると考えると、その税金分を補えるくらいの受給額はなかなか無視できない数字。

普通に働いてたら年金なんてもらえないんじゃないの?
と思った方、大丈夫。
働いてても大丈夫?→初診日によって所得制限が変わる
20歳前に初診日があると、年収500万超えると支給中止。
20歳以降の、国民年金や厚生年金加入中に初診日があるなら所得制限なし。
発達障害は今のところ生まれつきとされてて、発症は20歳前だけど、大人になってから通院すると初診日は20歳以降やから、その時点でちゃんと年金に加入してたら、受給しても所得制限はない。
もらうと税金がかかる?
税金かかりません。障害年金は非課税所得です。つおい。
何か生活の制限はある?
なんにもない。
これがたとえば生活保護であれば、
- 住める物件が限られてる
- 転居できない
- 車やバイクを持てない
- 資産は全部売っぱらわなきゃいけない
- 自立のために働いても生活保護費を超えた分はある程度減額される
などなど多くの制限がある。
でも障害年金は、完全に自由。なんの縛りもないよ。
なので、取れるなら取っておくのが最適解。
次から実際に、申請の際の具体的な動き方を説明していくよ。
相談せず申請せよ
窓口相談の罠
年金や医療系に関わらず、何かを申請しようとする前に、市区町村の役場の窓口や、行政書士や社労士に相談しに行く人が多いみたいやけど、オススメしない。
そもそも、役所の人は仕事を増やしたくないし、見た感じ元気そうに見える相談者やと門前払いしてくる可能性が高い。水際作戦ってやつ。
だから、相談ではなくハッキリと「申請」と言って。これはどの行政手続きでも同じ。
「申請します」としっかりハッキリ意志表示するのが大切。
発達障害って、見た目は普通やったり、なんやったら容姿が整ってて会話や応対も普通にこなせ(てるように見え)る人も多いから、障害者支援の業務に従事してる人らでさえ、ちゃんと理解してない人も居る。
てか、精神科医や臨床心理士でも、明確に理解してる人って少ない。
発達障害への理解はどこにもないと思おう
僕の主治医はASD(自閉スペクトラム症)を専門で研究なさってて、その合間で一般的な精神科医としての外来診療や入院患者の回診をなさってる。
その方の経歴としては、医大院卒+ご自身でハーバード大に留学して学んで帰ってきて、そっから10年以上研究を続けておられるみたいだけど、その先生ですら「まだハッキリと解明されてないから奥が深くて、難しい」って言ってるねん。
そりゃ、一般人がちょっとやそっと学んで就ける職業や心理系の資格取ったくらいの人らが、無理解なのは仕方ない。
だから、窓口で相談なんかしても無駄に時間を取られた挙げ句に、うやむやにされたり、イヤな思いして追い返されることもあるから、速攻で初手で申請したほうがいい。
そもそも、役所の窓口の人間に、いろんな申請を断る権限なんてないから、ハッキリ「申請したい」って言って断ってきたら違法やからね。
スマホのボイスメモとかで一部始終を録音しておくとよし◎。公務中の公務員さんの話を録音するのはOK。撮影は微妙。
発達障害なら「話を記憶できないので……」という理由で録音を許可してもらえばOK。
あと、受給資格あるかどうか判断するのは年金事務所であって、役所じゃない。ましてや、いち職員にそんな権限あるはずないねん。
行政書士・社労士相談の罠
障害年金の手続きを、第三者に代行してもらうと起こり得る問題は3つある。
1.印象が悪い
障害年金を申請するってことは、あなたは今までも発達障害やその他の精神疾患や人格障害でどこかに通院してて、今後もずっと定期的に通院するってことやんな。
だから主治医とは良好な関係を保っておかないと、あとあと気まずくなったり、医者も人間やから横柄な態度になったり、雑に対応されたりすることもあるわけやん。
それやのに、外部の全く関係のない初対面の人間である行政書士や社労士に、障害年金を申請するためだけにズカズカ診察室に来られて、法律や書類の書き方をああだこうだ指示されたら、医者的にあんまり快くはないし、イメージ悪いやん。
それと同じことが、役所窓口でも起こるわけやねん。
2.報酬が高額
基本的に、間に誰かを挟むと、めっちゃ時間かかるし思い通りにでけへんし、諸費用とは別に成功報酬で25万とか請求される場合もあるし、めっちゃ損なだけ。
そもそも、たぶん申請しようとしてる人の多くは、経済的に困ってるから障害年金に頼ろうとしてるのに、失敗する可能性が高い方法に高額払うって、バカらしいやん。
自分で申請したら、たぶん1万円もかからんで。
3.申請する方法は知ってても、申請通る方法を知らない
行政書士や社労士は、申請の代行はしてくれるけど、申請が通りやすい方法ってのを知らない場合がある。
すると、着手金だけ取られて、何ヶ月も待って、申請落ちて、また1から着手金払って、何ヶ月もかけて申請……みたいなことになる。
てか、申請する方法なんて、やってみれば窓口で全部説明してもらえるから、人に頼む必要ないねん。
一番重要なのは、一発で受給要件を満たすことやから、それ知らんかったら成功確率を高められへんやん。
本人か身内代理が最強
本人が動けるなら、費用は最安、成功率は高くなる、行動開始から受給まで最短。
圧倒的におトクやねん。
ただでさえ、申請してから3~4ヶ月くらいは審査の結果出るまでかかるから、申請する前のいろんな書類の準備は、ちょっとでも早く自分でスタートして、行動しまくった方がいい。
無論、仕事でめっちゃ忙しくてなかなか自分で動けない!って人は、行政書士や社労士に頼むのも致し方ない。
もし自由に動ける身内が居るなら、絶対に身内に代理人になってもらった方がいい。
申請までの流れ6ステップ
申請までの流れは、日本年金機構のWebサイトに大まかに書かれてる。
下記の流れで動いていく。
- 市区町村の役場の障害年金担当窓口で「障害年金の申請がしたい」と伝えて、書類一式をもらい、説明を受ける。
- 発達障害を疑って一番最初にかかった病院の窓口で「受診状況等証明書(1でもらう)を書いてほしい」と伝える。
- 病歴・就労状況申立書(1でもらう)を自分で書く。(ココが最大の肝になるので次の項で説明)
- 現在かかってる病院の窓口で「障害年金用の診断書(1でもらう)を書いてほしい」と伝える。
- 3と一緒に渡し、それをもとに主治医に書いてもらう。
- まるっと書類一式を役場の窓口に持っていって申請完了✨
病歴・就労状況申立書の書き方
この用紙の書き方が、最大の鍵。
たぶん、申請が通らない人の多くはここでミスってる。
年月日とかは、役所の人の指示通りに書けばいいけど、肝心なのは内容。
変なプライドや羞恥心から背伸びして、「ある程度は自分が普通に生きてた頃があったかのような書き方」をしてしまうのは一番最悪。まったく意味ない。
発達障害やねんから、普通に生きられてた頃なんて産まれてこの方あるはずないやん(笑)
むちゃくちゃ人より努力せな”普通”を維持でけへんかったんなら、そんなん全然普通ちゃうから。
普通の人ってのは、そこまで頑張らずに、なんとなく周りと馴染めて打ち解けられて、友達もたくさん居て、それなりに勉強もできて、トラブルにも遭わない───みたいな人やから。
改めてここでハッキリさせときたいのが、申請の目的は、申請した後の年金事務所の審査で受給要件を満たすこと。
つまり、書くべきなのは、子どもの頃から日常生活すら普通にできず、人間関係もグチャグチャで、学校も仕事も苦痛で続かなくて、ずっとぼっちで、死にたさ満点───などなどやねん。
いま全部当てはまってなくてもいい。
過去にこういう状況が、バラバラに何年か続いてたでもいい。
本来、進学や就職の面接やエントリーシートでは、いかに自分が優れているかとか意欲的であるかをアピールするけど、それとはまったく真逆のことをすればいいのよ。
もう自分のダメダメさをこれでもかってくらい正直に書けばいい。
そしたら、それをもとにお医者さんが診断書を書くから、要件を満たしやすくなるねん。
まとめ3行
1.障害年金はメリットしかないから、発達障害で「生きにくい人」は申請チャレンジしよう
2.市区町村の役場の窓口では、相談じゃなく「申請したい」と言おう(会話を堂々と録音しても◎)
3.病歴・就労状況申立書を書く時は、見栄・恥・意地を捨てて、自分のダメさを自分でとことん書こう
代行するよ
もし、あなたが障害年金の申請する時に、病歴・就労状況申立書の記入で自分の過去について考えるのがしんどかったり、書くのが面倒やったり、どういう表現で書けばいいかわからんかったら、僕がヒアリングして代わりに書いてまとめるから、言ってきて~。
特に発達障害は、表面的には健康で健常で定型と同じに見えるから、なかなか理解されないけど、発達障害が原因でいろんなストレスや被害に遭いやすいってのはもうわかってることだから、二次的にうつ病やPTSDや抑うつなどなどを発症してしまいやすい。
あなたの人生に最後の最後まで責任を持って寄り添ってくれるのは「あなた自身」しか居ないし、人にどう思われるかみたいな体裁や世間体なんて無意味なことを考えて自分を生きづらくするより、自分が現代の仕組みの中でどうやったら一番生きやすくフェアに幸せになれるかを考えて日々を生きたほうがいいよ。
応援してるよ。
またでBye。