ゲームでうつ病が治る?~フロー状態とテトリス効果
突然だけど、僕はゲームが好き。
産まれた時からずっと持病があってインドアにならざるを得なかったってのもあるけど、純粋に、邪魔されずに頭を使ったり自分の技術や努力の進歩が反映されること全般が好きやから、そういうゲームがとても好き。
条件を満たすジャンルが、RPG、アクション、パズル。
その中でもこの記事ではパズルについて書く。
カリフォルニア大学やオックスフォード大学の研究では、人間は難しすぎず簡単すぎない問題や作業に頭や体を使い続けると不安が緩和されることがわかってる。
要は、アスペルガーの過集中状態、またの名を忘我状態(ゾーン)と言って、その一連の流れや状態を「フロー」って言うのね。(水の流れるような状態という意味で)
で、ゲームって効果音とか音楽とかシステム全体で、プレーヤーを3~5秒に1回くらい褒めるようになってる。
それを考慮して開発されてるわけじゃないけど、人間がゲームを遊びたい動機は「楽しいから」やん?
で、楽しいってのは、自分の操作がうまくなる成長や、気持ちいい音やBGMや、目で見て美しいとか面白いと感じるグラフィックとかアニメーションが主な要因やん?
これらの「悦」をプレーヤーに与えることを「褒める」と表現してるんだけど、とにかくゲームはプレーヤーを褒めちぎるように作られてる。
というかそういうゲームバランスが見事なゲームが売れる。
ゲームプレイ中に失敗してもそれはもちろんシステムとして折り込み済みで、少し難易度を下げたりとか、さらに挑戦したいと思えるような要素が組み込まれてて、さっき書いた難しすぎず簡単すぎない状況を見事に作り出す。
少し話は逸れるけど、人間って否定されたりネガティブな感情には肯定やポジティブの7倍以上影響を受けやすくて、そういう環境で生きてると2週間ほどで脳のポテンシャルが6割ほど減ってしまう。
それで脳が萎縮してうつ病とか精神疾患になっちゃうわけやから、要はメンタルをよくするためにはそれと真逆の影響を脳にめちゃくちゃ与えなきゃいけない。
つまり、称賛したり肯定したりをめちゃくちゃ脳に与え続けるってのをずーーーーっと繰り返すってのが、精神疾患を克服するためには必須条件やねん。
そこで、テトリス効果ってのがあって、テトリスっていうパズルゲームをプレイすると抗不安薬なみにうつ病が軽快することが前述の大学研究でわかってる。
その他にも、アルコールや麻薬の禁断症状を緩和したり、PTSDのフラッシュバックまで緩和したり、健康な人なら脳のポテンシャルを上げることがわかってる。
つまり、自分が主体的に何かをして称賛・肯定されることで「ゾーンに入り続ける」ってのがめちゃくちゃ重要ってこと。
僕は、これらの事実を「テトリスエフェクト」っていう3Dのテトリスが出るまで知らなかった。
何を隠そう、テトリスエフェクトの中に「ゾーン」っていうシステムがあって、たとえばマトリックスって映画で、一瞬だけ自分以外の時間が遅くなって自分だけが早く動けるみたいな状態があるんだけど、まさにあれ。
人間って、楽しい時間はあっという間に過ぎて、嫌な時間は長く感じる。
これは結局はゾーン状態に入って時間を忘れてるからなんだけど、ゾーンに入る方法はなんでもいいっていうめちゃくちゃ有益なハウツーなわけや。
僕は、実は10年以上前にこれをゲームで体感してた。
当時、いろんなことが重なって抑うつとかPTSDとかが出始めてて、どうもポテンシャルを発揮できないなぁ~とかってメンタル崩れててんけど、その頃、毎日5時間くらいテトリス……じゃなくて、マインスイーパしてた。()
仕事でも空いた時間にマインスイーパ、帰ってから作業通話に付き合ったりしながらマインスイーパ、寝る間も惜しんでマインスイーパ。
めちゃくちゃ手軽で、そこそこ頭を使って、タイムアタックや旗使わずクリアで自分のテクニックや処理速度がリアルタイムでガンガン反映される。
これを、後に調べると、やっぱりマインスイーパにも抗うつ効果があるとわかった。
「限界まで焦るほど追い込んで集中してマインスイーパをする」っていう僕のプレイ方法が、テトリス効果になってゾーンに入って、自分でフロー状態を生み出してたんやな~と今は思う。
かなり助かったから。
ゲームは、失敗しても怒られないし、自分が死ぬわけでもないし、ある意味安全が保証された状態で限界を突破できる数少ないゾーン突入法やと思う。
ただ、残念ながらゲームでもゾーンでも、精神疾患は根治はしない。やっぱりどこまでいっても対症療法やから。
じゃあ意味がないのかってそうじゃなくて、対症療法と同時進行で根治療法を行う必要がある。
で、体の病気は根治療法って今のところ風邪すら存在しないんだけど、心の根治療法はあるねん。
それは、誰からでも何からでもいいからとりあえず称賛と肯定をずーーーっと注ぎ続けてもらう=対症療法をしながら、自分の価値を論理的に理解して自尊心を取り戻すこと。
僕自身、前者(対症療法)はほとんどなかったけど、人からの称賛や肯定の代わりにゲームによって多少補われてた部分があって、感謝してる。
とか言いながら、人生エクストリームハードモードで完全自殺実行寸前まで言ったから偉そうには言われへんけど、少なからずゲームのおかげで正気を保って、根治のための学びに至れたのは間違いなくて、マジ感謝してる次第。
人間って、どんな関係性であろうが、ブチ切れてきたり嘘ついてきたり騙してきたり嫌味や嫉妬をぶつけてくるし裏切ってくるし利用してくるし変化して離れてったりする。
一方で、運動と勉強、そしてゲーム(コンピュータ)は、絶対に裏切らない(`・ω・´)
テイカーにリソースを割くというムダな努力をしまくって生きてきたけど、29歳で悟ってからというもの、筋トレしまくったりいろんな知識を探して蓄えたり新しいことに挑戦してると、自分の成長には投資すればするほど肉体と精神と経済に何倍もリターンがあることがわかった。
───めんどくさいししんどいからもうそんなに本気や全力ではしたくないんだけど。()
ただこれらの事実をもし「自分ごときが何をしてもムダ」って思ってた子ども時代に誰かから教われてたら、自分はもっとゲームして勉強もして運動もして、いろんな経験を増やすためにめちゃくちゃ行動してたはずやから、やっぱり教育が人間の人生を決めてしまうって確信がより強まる。
世代間連鎖を断ち切って、自力でわかっただけ自分はマジで超幸せ者やと思うから、同じような境遇の人らにも早く呪縛から抜け出してもらうために、こういう発信を続けてる所存です。(なかなかいいオチ)
またでBye。