人口は減少してるのになぜか騒がしい。アウトプットのコモディティ化

この記事は約3分で読めます。

年間80万人くらい、人口が毎年減ってる日本。

なのに、喧騒が、雑踏が、うるさく感じる。

たぶん、声の数、音の数としてはそんなに多くない。

一人の声が、一つの音が、デカく感じる。

ノイジーマイノリティってやつ。

SNSでもニュースでも、同じ情報ばかりを目にすると、まるで日本全体がその一つのこと一色になってるような気になるけど、実は全然そんなことなくて。

なんだったら僕らが目にしてる日々の情報ってのは、この世界(人間社会という意味じゃなく森羅万象という意味)で繰り広げられるあらゆる営みの0.0000000……1%くらいのもの。なのにバイアスがかかりまくりで、盲目になりまくりで、心がかき乱されまくりで、時間を、労力を、精神力を、ムダに消耗してしまう。

それもこれも、アウトプットのコモディティ化によるもの。IT革命によって誰もが自由にカンタンに発信できるようになったがゆえの弊害ね。

2:6:2の法則で考えると、6割の人はサイレントマジョリティで「凪」なんだけど、大きな声になびいてしまって扇動されるもっとも分厚い層でもある。だからアウトプットがコモディティ化したこの時代に、善悪や正誤など度外視でただただ声がデカいだけの人があたかも世の中を動かしていて、この国の色を一時的に決めてるかのように見える。

出典:天穂のサクナヒメ

江戸時代の人が一生で得る情報を、現代人の僕らは一時間で得てるらしい。だからと言って脳がそれに適応してるかというとそんなわけなくて、mRNAの変異なら後天的にいくらでも起こるけど、DNAの変異なんてものは何十世紀もかけてわずかに起こるかどうか。

もう、頭パンッパンになってる現代人。0.0000000……1%の情報でも、頭パンクしかけてる現代人。競争心を煽られ不安を煽られ購買欲を煽られ、交感神経ビンビンでストレスホルモンのコルチゾールが常時分泌されて、便利すぎて運動不足になってジム通いだ宅トレだと言いつつ、電子媒体に脳をジャックされて体は鉛のように重く、免疫下がって体調崩して病院に行って薬もらって症状を抑える代わりに病気の原因を曇らせて、体に鞭を打ってまた情報の大海に飛び込んで……何をしておるのかね我々は。

人間なんてのは産まれた瞬間から死ぬまで仮に寝ずに学び続けても、この世のすべてを知ることは100%できないと確定してる。100%どころか、1%も知ることはない。産まれてから一度も寝ずに1秒につき1人と会ったとしても、全人類の半分にすら会えない。

今晩のおかずを何にしようか迷い、食べたいものを日々決めるように、情報だってどれを食べるかちゃんと決めないと、心が壊れてしまう。断捨離なんて悠長なことを言ってる場合じゃない。
「ダイエットは明日から」は、ご飯においても情報においても死亡(脂肪)フラグ。

人口が減ってるのにうるさいこの国は、もっともっと病んでいく。現代人が日々触れてる情報の99.99%は、幸せな人生に不要どころか、むしろ自尊心を奪う猛毒になる。

脳にぶち込むすべての情報ダイエット、情報デトックス───カオス時代を生き抜く重要なハック。

>コモディティ化市場のマーケティング論理

タイトルとURLをコピーしました