タバコで炎症がおさまる!が……

タバコで炎症がおさまる!が……|アルカロイドで免疫抑制され、一酸化炭素で活性酸素が増え、食事の脂と結びつき過酸化脂質になりあぼーん
#免疫リテラシー #脱ステロイド #アレルギー

タバコ───やっぱり炎症性疾患とか免疫抑制っていうものについての情報発信をしていると、ちらほらね、

「タバコはどうなんですか?」

って 聞かれることが多くて。結論から言うと、

「それは良くないよね」

っていう。

「タバコは有害物質が4000種類含まれている」とか言われるじゃないですか。百害あって一利なしとか。なので結論から言うと、

「タバコは良くないですよ」
「やめた方がいいですよ」
「酒もやめた方がいいですよ」

っていう話ですよ。もちろん、

  1. 炎症性の疾患があって、

  2. 免疫抑制剤とかを使い続けて、

  3. 免疫抑制剤をやめた

っていうような人とか、アレルギーがあるとかの人はもちろんタバコやめた方がいいですよ。
でも「百害あって一利なし」とまでは言えないんじゃないかっていうのが僕の見解ですね。
なぜならタバコで炎症がおさまるからなんですよ。

なんの話かというと、タバコで有名な成分って言ったら何があります?
ニコチンとタールですよね。

タールが鉄とか木材とかを腐食するのを防ぐために防腐剤として塗られたりするじゃないですか。コールタールとか言いますけど、ヤニ成分ですよね。
ヤニ成分を、例えばうさぎの皮膚に塗る実験だったら「発ガン率が上がっちゃう」とかそういう研究もあるんですけど、ニコチンの方は逆に免疫を抑えるんですよ。炎症を抑えるんですよ。
タバコを吸ってる人、喫煙習慣がある人で花粉症が少ないっていうデータがあるんですよ。

これ何が起こってるかというと、ニコチンってそもそもアルカロイドなんですよね。
当chをちらほら見ている方だったらご存知と思いますけど、アルカロイドっていうのは、

・免疫抑制剤
・麻酔
・麻薬
・覚醒剤

とかそういうものの原薬なんですよ。原薬───原料ってことね。このアルカロイド、名前からしてわかる通り「アルカリ成分」で、何のアルカリ成分かというと「植物」のアルカリ成分なんですよ。

一言で言うと「植物毒」です。植物の生体防御機構がアルカロイドなんですよ。何度か話してるんですけど、植物が繁殖するには例えば昆虫が花粉を運んでおしべめしべっていうのに引っ付いて受粉してみたいな流れを辿るでしょ。

じゃあ色んな獣とか動物に食べられてしまうことを防ぐために、植物がどうやって身を守るかって言ったら、植物の体は動かないじゃないですか。植物も生き物ですけど、体を動かせないですよね。じゃあ自分の体内に毒を溜めて、その毒によって、食べられたり駆逐されることを防御しようっていう仕組みなんですよね。その毒っていうのがアルカロイドなんですよ。

アルカロイドって一口に言ってもたくさん種類があって、タバコだったらニコチンアルカロイドっていうし、パッと出てこうへんな……えっと、なんだ、そうそうそう、ジャガイモとかナス科の植物っていうのがステロイドアルカロイド配糖体っていうアルカロイドが入ってるし トマトにもトマチンっていうアルカロイドが入ってるし、あと黒ゴマの殻にもピペリンっていうアルカロイドがあるし、なんかもういっぱいあるんですよアルカロイドって。

で、ニコチンがアルカロイドで、そのアルカロイドっていうのは免疫を抑える成分で植物毒だから炎症がおさまるんだけど、そもそも免疫を抑えて炎症を抑えるっていうのがよくないよっていう主張が「脱ステロイド」なんですよね。

脱ステロイドって免疫抑制をやめることによって病気が治る現象があることを言うんですけど、脱ステ療法っていうんですけど、免疫を抑制するのあまりよくない、と。一時的には例えば、痛い・痒い・苦しいとかっていう病気の炎症がおさまるんですけど、そもそも炎症っていうのは「体が必要だと思って起こしている排除反応」のことなんで それを抑えるということは体からしたら「出すべきものが出せなくなってる状態だからもっと出さなきゃいけない」っていうので、どんどん排除反応が強くなるんですよ。これを

・レギュレーションの変化
・ホメオスタシスの変化

っていうんですけど、それが起こっちゃう。だから炎症を抑えない方がいいよ、抑えずに「なぜ炎症が起きているのか」っていうところに着眼して、その炎症が起きている原因っていうのを排除しないと病気っていうのは治らないから、炎症を抑えるのは最終的にもっとしんどくなってしまうよ、だから良くないよ、と。

しかもタバコって一酸化炭素が多くなるんですよね。活性酸素っていうんですけど、一酸化炭素を体内に入れまくると活性酸素になって、人間の体にとってその活性酸素っていうのは毒なんですよ。
この活性酸素が食事の脂と結びついて 過酸化脂質っていうのになって、この過酸化脂質が

・細胞障害を起こしたり
・遺伝子切断を起こして
・炎症を起こす物質になる

この過酸化脂質そのものが

・活性酸素を出して
・脂質と結びついて
・また過酸化脂質になる

っていう負のスパイラルに落ちるから良くないよね……良くないっていうかヤバいよねっていう話ですよね。

炎症性の疾患を持ってる人、なんか慢性疾患を持ってる人ほどタバコっていうのはやめた方がいいですよっていう話です。

僕自身どうやってたかって言うと、僕自身は吸ってたんですよね。ずっと、もう、本当にあの、

「タバコは二十歳まで」

みたいな勢いで。普通、タバコと酒は二十歳からなんですけど、タバコは二十歳までみたいなこと言いながら二十歳を超えてもずっと吸ってたみたいなぐらい、結構スモーカーやったんですよ。
途中2年ぐらいやめて、仕事が忙しすぎて、眠いのをなんとか耐えようってことでまた吸い始めてからずっと吸ってて、その脱ステロイドっていうのをしている間もずっと吸ってました。
ただ、良くないですよ全然。絶対やめた方が炎症性疾患は早く治るし、体の本当の自分の治癒力でちゃんと炎症はおさまっていく。タバコをやめた方がね。
なので吸ってた身分やからこそ言えるわけで、吸ってない方がいいと言えるわけで。あまりね、良くないですよ。健康な人にとってももちろん良くないけど、炎症性疾患を抱える人にとってはもっと良くないですよ。

でも、小麦粉生活とか、食事制限をしたりとか、運動しなきゃいけなかったりとか、色んな「病気を治すために必要なこと」ってあるじゃないですか。必要と言われていること。ただやっぱ病気でしんどかったらそれだけで

・ストレスたまるし
・後ろ向きになるし
・未来への不安とかも生じて
・嫌な気持ちになる

と思うんですよ。結局それがストレスになってコルチゾール出てきてみたいな。ストレスホルモンのコルチゾールが出てまた免疫を抑えちゃって───みたいなるから、バランスですね。バランスが難しいところなんですけど、タバコ。
そういう状態で闘病生活を送ってタバコを止めることでまたストレスになってっていうのも良くない気もするんで、例えば

・ニコチンが少ないものに変える
・本数を少なくする

っていうとこから調整してみたらいいんじゃないかなと思います。

僕の場合はもう「やめる」ってなったらやめるんで。なんだろうな……禁煙セラピーを読んでもやめれないタイプの人間なんですよ僕自身は。だけど「自分でやめる」って決めたらやめれるんですよ。なんて言ったらいいかな……えっとだから、禁煙生活◯日目とかって数えちゃう人いるんですけど、あれが間違ってて。「タバコを吸うという習慣」をやめるということなんですよ。なので「始まるんじゃなくて終わる」んですよ。

×禁煙生活を始める
◎喫煙生活を終える

っていうふうに考えるとやめれるんですよ。どうしても吸いたくなった時は、お酒の場とか寝ちゃダメなのに眠くて仕方ないみたいな時とかに「自分で吸おう」って吸っちゃったことはあるけど、なんだろう……やめてる間、禁煙◯週間とか◯か月◯年とかっていう数えることはなかったんで、「始まるんじゃなくて終える」っていう考え方をするとやめやすくなりますよ。

っていう感じでどうでしょうか、はい。

▼関連資料
喫煙による酸化ストレスと動脈硬化
https://www.srf.or.jp/20nen/pdfs/20nen-data15.pdf

喫煙の生体防御機構への薬理作用
https://www.srf.or.jp/history/10nen/10nen_19.html