やる気はやり始めると出る【除くADHD】

やる気はやり始めると出る【コンコルド効果、サンクコスト効果、モデリング理論、自己決定感、主観的幸福感】
#ハッピーリテラシー

やる気はやり始めると出る。

多分ね、ご存知の方も結構もういるとは思うんですよ。だいぶ浸透してきたファクトなんで。

皆さん、慣性の法則って聞いたことありますかね。

慣性の法則
コンコルド効果
サンクコスト効果

いろんな分野でいろんな呼び方があるんですけどね。
「車は急に止まれない」と。このことを慣性の法則というんですよね。スピードをバーって出していったらエンジンを止めてもニュートラルだったらどんどん車は進んでいく、と。慣性の法則ですよ。
オートマだったらクリープ現象っていって勝手に進んでいくっていう現象があるんですけど。
ブレーキ踏まなければ、勝手に進んでいく状態。慣性の法則とかクリープ現象とかっていうんですよね。これの心も同じだよーっていう話ですよ。

やり始めることで、神経伝達物質が出ます。何かをね、その何かをやり始めることで、神経伝達物質が出る、と。それが「ドーパミン」っていう。聞いたことあると思うけど、このドーパミンはアドレナリンとかの前駆物質です。何かをやり始めることでこのドーパミンが出る。おそらく誰もが経験したであろう、

「宿題をする前に掃除を始めてしまったら止まらなくなって掃除がめちゃくちゃはかどったけど宿題が終わってない」

とかね、そういう経験あると思うんですよ。例えば

「めちゃめちゃクタクタでお仕事から帰ってきてソファーに座ってテレビをつけて観始めたら飯も風呂もめんどくさくなってボゲ~っとテレビを観続けてしまう」

とか。

「朝どうしても仕事に行きたくないけどスーツ来たら“行くかー!”っていう意欲が湧いてくる」

とかね。やり始めたらやる気になっちゃってるじゃないですかこれって。これもドーパミンの効果なんですよ。

絶対にやらなきゃいけないことをやる時にとにかく無理やりでもいいからやり始めると、やる気が出てくるんですよね。自分で最初のドーパミンを出す感覚ですよ。最初の一歩が出せればドーパミンが出るから。何かやりたくないことがあった時でも最初の一歩さえ出せば。

だから勉強とかやったら参考書の1ページ目を開くとか。もうその動作をするだけでやる気が出るから、それを自分でコントロールするってことですね。

最大最強のコツは一歩目だけやけくそになることです。

「いやいやなぁ」
「面倒くせぇな」
「やりたくないなぁ」

って思ったことでも、最初の「立ち上がる」とかゴロゴロしてたら「起き上がる」とか、その一歩目だけやけくそになるんですよ。やらなきゃいけないことができない時って、なんかね、頭の中で考えちゃってるんですよ。

「面倒くさいな」
「あれやったら次これやらなあかんし」
「でもいま観てる映画が面白いから」
「テレビが面白いから」

頭の中でぐちゃぐちゃいろいろ考えて、やらなきゃいけないことができなくなってるとかなので、そういう一切合切の思考をすべて振り切っていちばん最初の動作をやけくそで始めるんですよ。そのいちばん最初の動作だけでいいんですよ。それをやけくそで始めると、もうやるその流れで動作に入っていて、やる気が出始めてドーパミンが出るんで。

だからその「何か」をやろうとした瞬間に、脳内でいろいろ何か考えてても、

「もうええて」
「うっさいて」
「だまれって」
「やるしかないって」
「やったほうが100%いいんやから」

みたいな感じで、思考をね、もうすべて振り切るっていう。その最初の一歩だけ。あとは慣性の法則でやるべきこととかができるようになるんですよ。

注意点として、やらなきゃいけないことを見誤ってはいけない。これもういちばん最大の注意点ですね。

例えば、ブラック企業で働いている人とか。そこにずっと勤め続けたら死んじゃうじゃないですか。だから「やらなきゃいけないと思ってるけどやらなくてもいいこと」っていっぱいあって、そこを見誤ってはいけないですよと、そういう話です。

「ブラック労働をしてて朝出勤するのが嫌や」

って別に出勤せんでいいんですけど。そんな、そういう企業にはね。でもしなきゃいけない(と思い込んでる)から、スーツ来たらあれよあれよと慣性の法則でやっちゃう───みたいなさ。そういう、やり始めたらやっちゃうっていう悪い方向に転がってっちゃってるから、しなくていいことをちゃんと見極めなきゃいけない。

ブラック労働だったらね、

転職する
休職手当
傷病手当
失業手当
障害年金
生活保護

とかそういうのをフルで使って自分を助けなきゃいけないじゃないですか。やらなきゃいけないっていうのはこういうことなのに、ブラック労働をしてる人達は気づけなくて「“この”労働をやらなきゃいけない」と見誤ってしまってる。

あとは家事とか育児も、もちろん親がちゃんとメインでやるべきものと社会ではされてますけども、別に全部しなくてもいいと思うんですよね。重圧で◯にたくなるじゃないですか。
実際「やらなきゃいけないやらなきゃいけない」と思っててリソースがどんどん減っていったら、結局破滅に向かっていってしまうから、そうなるぐらいやったらなんかその他の代替案を考えてやっていく、施行していく、が大事なんですよ。

例えばだから、

家電で自動掃除機買う
手洗いで洗い物してたら食洗機を買う
乾燥機能つき洗濯機を買う

とか。

料理・炊事めんどくさいんやったらウーバーイーツ
買い物いくのもしんどいとかやったらネットスーパー
掃除するのもだるかったら家事代行さんを呼ぶ
育児も寝る時間がないぐらいに大変だったらベビーシッターを呼ぶ

とかね。あと小学生・中学生の子で家に1人で留守番させるとかそういうのが憚られるんやったら家庭教師さんを長時間雇うとかね。
そういういろんな代替案を使って、「自分が背負うものを少なくしていく」って事が「本当のやらなきゃいけない事」なんですね。

全部自分で背負う
全部自分でやらなきゃいけない

っていうのが間違ってて、そこをね、見誤らない方がいい、と。人付き合いとかも別にしなくていい。

ようわからん飲み会
キャバクラ・ゴルフの接待
井戸畑会議
愚痴大会
子どものPTA

そういうのに参加するとかってもうめちゃめちゃ、僕としてはめちゃめちゃこういうのめんどくさいうっとうしいことなんですよね。だからこういうのも別にぶった切っていいんですよね。やらなきゃいけない事を見誤ってはいけないんでね。こういう「自分のストレスがかかってリソースが減っていくもの」を全部ぶった切る事のほうが実は「やるべき事」なんですよね。

組織の中でね、上に行って「人を支配したい」とかいう人だったらこういう(しなくていい)ことも大事になってくるんですけど、このchを観てる人はね、そんな野心的な人じゃないと思うんでね。こういううっとうしい人付き合いも別にしなくていい、と。

何度も言ってますけど、そういうしんどい事を「イヤイヤやる」と、心って確実にあかん方向に向かっていくわけですよ、もう確実100%。それはやらなきゃいけない事を見誤っているからです。なので改めてそこを取捨選択したり断捨離したりしていって、最終的に

「生きて幸せを増やす」

って事が最適解だからね。それを考え方をちゃんとシフトしていかなきゃいけないわけですよね。シフトしてから、しんどいけどやらなきゃいけない事っていうのをやり始めると、うまく回り出す───人生が好転し始めるって事です。むしろそれだけが「やらなきゃいけない事」ですっていう話でした。

でも余談として、やる気、ドーパミンでやる気でるってさっき言いましたけど、SNRIとSSRIっていう精神科とか心療内科でもらう薬があって、これはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬っていうものなんですが、難しいから覚えなくていいですけど、「興奮と鎮静の神経伝達物質が足らないのをおぎなう薬」なんですよ、このSNRIとSSRIがね。うつ病の人とかもこれを飲むし発達障害の人もこれを飲むんですよ。

でも脳に明らかな異常がない限りは、強制的にやる気を出させたりとかしてるんで後々反動がすごいから、使わない方がいいですよっていう注意点でした。

このタイトルのところで「除くADHD」って書いてある理由を説明します。

「慣性の法則でやり始めるとどんどんできるよ」っていう話をしたんですけど、それがADHDはちょっと難しいんです。

まず区別として、

何もやり続けられない→ADHD
何か一つでもやり続けられる→ADHDじゃない

です。ここだけ絶対押さえておいてください。発達障害か発達障害じゃないかのところなんで。

「何もやり続けられない本当のADHD」の人はドーパミンの分泌量がそもそもが少ないか、ドーパミンD4受容体っていうのが長いか多いかっていう構造的に障害があるんです。

ドーパミンは興奮したりとかやる気の神経伝達物質で、その分泌量そのものが少ないかドーパミンD4受容体───アンテナです、アンテナ。神経伝達物質を受け取るアンテナが長いか多いかなんですよ。

これがどっちかの条件が満たされてしまうと「新奇追求性」っていって集中できない。
注意力散漫になって、さっきまでAを見てたなと思った次B見て、C見て、D見て、どんどんどんどん興味の方向が変わっていっちゃって何もやり続けられない───これがADHDですね。

やり始めてももう秒で止めるし、すぐ飽きる。すぐ新しい刺激探すし。
それが「自分が楽しいと思う・楽しくないと思う」は問わないんですよ。
「好きなこと・嫌いなこと」かも問わない。全部特別なきっかけも何もない、何もやり続けられない人が本当のADHDです。

「そんなこと言ってじゃあどうしろって言うねん」

って思うと思うんですけど。

「じゃあADHDもう為す術がないんかよ」
「やる気なんか出ないんかよ」

って思うと思うんですけど。

超簡単で迷わないこと

をするとADHDは続けられやすいです。

例えば時間がかかることは絶対に続かない。
やり方が複雑なことも続かない。
同じことの繰り返しも続かない。

だからこれに当てはまらないことで、超簡単で迷わないことはADHDは続けられる。
めちゃくちゃ難しい条件なんですけどね。でもそれをやっぱり考えないと続けられないんで。趣味も仕事もそういうことを増やすっていうのを人生の課題にしていくというのを課題にしていくと、遠回りせずにQOLを上げていける、と。
いくらでも最初は目移りしてもいいから、時間をかけてでもこういう環境を構築していく、と。
それは絶対ADHDなんだから一人じゃ絶対無理なんで、周りの人に協力してもらいつつ、ゆっくりでもね、長期スパンで見て環境を構築していくと、継続できることが増えていきますよという話でした。

やる気はやり始めると出る、除くADHDでした。