脱ステロイドをしてもアトピーや喘息など炎症性疾患が治らない場合、食べ物で免疫抑制・賦活してしまってる可能性があります。
特に、植物(野菜、香辛料、炭水化物、糖)の中には免疫にダイレクトに影響を及ぼす成分を含んだものが多くあります。
- アルカロイド
- フェノール
- アルデヒド
特にアルカロイドは、ステロイド骨格のものがあるので、避けることで劇的に症状が改善する可能性があります。(筆者は顕著に改善しました)
せっかく頑張って薬をやめてる人でも、食べ物に含まれる「薬と同じ成分」で免疫を左右してしまってたら、本末転倒です。
まずアルカロイドがどのような成分なのかを説明した後、具体的にどの食べ物にアルカロイドが含まれているかを紹介します。
※食物アレルギーはない前提です。
アルカロイドはガンの痛みをも抑える植物毒
アルカロイドは、アルカリ性で強力な生理作用のある神経毒の総称で、様々な植物に含まれます。
モルヒネやアヘン、コカインもアルカロイドの一種です。モルヒネと言えば、ガンの強烈な痛みも抑えてしまう劇薬で、取り扱いには細心の注意が払われ、病院では厳重に保管されています。
アルカロイドが人間の体内に入ると、種類によって様々な生理作用を引き起こします。免疫抑制や賦活(過剰にする)も作用のうちの一つです。
医療で使われるお薬は、主に原料が2つにわかれます。
お薬に使われるアルカロイドは、植物から抽出され、とても濃縮されたものですが、私たちが日頃から口にする野菜や糖にも微量ながらアルカロイドが含まれています。
”ステロイド”アルカロイド配糖体という名前のアルカロイドが含まれている野菜もあるほどです。
アルカロイドが含まれる食べ物
以下に、アルカロイドを含む食べ物を、各成分と代替品とともに表にしたので、なるべく避けてみると数週間で症状に変化が出る人は出ます。野菜・香辛料の中では主にナス科とウリ科が該当します。
食べ物 | アルカロイドの種類 | 代わりの食材例 |
---|---|---|
ジャガイモ | ソラニン、チャコニン、サポニン | さといも、ながいも、さつまいも |
ナス | ソラニン、チャコニン | |
トマト | トマチン | クエン酸(酸味の味付け用) |
パプリカ ピーマン ししとう | ニコチンアルカロイド | どうしても食べる場合は種とヘタを取り切る |
キュウリ ズッキーニ カボチャの皮 スイカの皮 ※ウリ科の野菜 | ククルビタシン | 皮や種をしっかり取り除く ※キュウリとズッキーニは難しい |
大豆 | サポニン | えんどう豆 |
砂糖 | サトウキビアルカロイド | てんさい糖、水あめ、果糖、ブドウ糖、異性化糖 |
はちみつ | ピロリジジンアルカロイド | シロップ(メープル、アガペ、デーツ) アカシアはちみつ etc(単花蜜なら安全性高) |
こしょう | ピペリンアルカロイド | 白こしょう微量なら可 |
とうがらし | カプサイシノイド | |
チョコ(カカオ) | テオブロミン | チョコは添加物の「植物油」「乳化剤」のほうが害 |
コーヒー お茶 紅茶 カカオ | カフェイン | 果糖ブドウ糖液糖のジュース、牛乳、フルーツジュース |
アルカロイドを含む食べ物の特徴として、渋味・苦味・辛味があります。
炎症性疾患が何年経っても治らない場合は、2週間ほど真剣に避けてみる価値があります。(それで症状が寛解したら続けて避ける価値がある)
アルカロイド以外にも免疫を抑制する成分を含む食べ物があり、別の記事で紹介しています。
アルカロイドが大丈夫な人とダメな人の違いは腸内細菌
アルカロイドは、植物のアルカリ性の神経毒(=窒素化合物)ですが、野菜などに含まれてるそれらを食べても多くの人は問題ありません。
アルカロイドを摂取して体への影響が大きくなってしまう人は、腸内細菌のバランスが崩れている人です。
人間の腸内にいる細菌の中には、植物の成分をアミノ酸や脂肪酸に変えてくれる菌が存在します。
参考文献▶大腸内細菌の代謝と代謝産物の作用 日本食物繊維誌
以下の経験がある人は、腸内細菌のバランスが崩れてしまっています。
- 多種多様な抗生物質の使用
- 抗生物質の長期使用
- 乳化成分(※)の大量摂取
- 腸の強い炎症
- 過剰なストレス
別名:界面活性成分。本来は混ざらない水と油を混ざる状態にすることを、乳化という。この乳化成分はたいてい「リン脂質」を指す。
以下のものに含まれる。
・食品添加物の乳化剤(卵黄レシチン、大豆レシチン)
・野菜や種実豆類の渋味・苦味・えぐみ(ポリフェノールやアルカロイド)
・食べ物に含まれる脂肪酸(ステアリン酸、パルミチン酸など)
腸内細菌のバランスが崩れると、本来は体にとって無害や有益なものでも、体が有害と判断して排除反応が起こり、炎症を起こしたり、必要以上に免疫が抑制されたり賦活されたりします。
※腸内細菌は免疫そのものの大半を司っています