近所のにわとりがうるさすぎて全力で対策した話 後編

雑記
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前回の記事で、僕の人生がにわとりによって終焉を迎えようとしてることを書いてんけど、進展があったから続きを書く。

前回は、いきなり近所の事業所さん?がにわとりを飼い始めて、そいつが毎夜2:30くらいから一生絶叫してるとか書いた気がする。

そして突然にわとりを飼い始めた理由は、飼い主さんが、毎日フレッシュな鶏卵が欲しいからやと思ってた。

それが、違ったんですな。

だって、一日中絶叫してる鶏は、オスやから。

雄鶏(オンドリ)ってやつ。

卵なんか1個も産みゃしません。

ここまで来ると、より謎も怒りも深まるばかりですよ。

「なんのためにオンドリ飼ってんねんオンドリャー!」

って思うやん。(書けと言われた気がした)

そこから僕の本格リサーチが始まったわけです。

ちょっと調べてみると、どうやらそこの事業所さん、事業内容が「ステッカー」の製造らしい。

シールやね。

そして精力的に商売をし始めたのが、奇しくも雄鶏を飼い始めた2022年1月頃からっぽい。

インスタやFB、楽天フリマ?などでアカウントを持っていて、オリジナルステッカーや受注生産品を販売してた。

こんなクソど田舎でもちゃんとSNSマーケティングもしてて、ますます気になってきたやん。

でも、肝心のリアルの建物は、オンボロやねん。

オンボロでオンドリやねん。

なんか、窓閉まってないねん。

昭和初期に建てられたんちゃうかってくらい古いねん。

だから、空き家になってたのを誰かが格安で買い取って、事務所にしたんかなぁと。

そんなことはどうでもよくて、重要なのは、販売してるステッカーのデザインなんですよ。

インスタの、あの1画面に12枚のサムネが表示されて並んでる写真それぞれに、写ってるわけですよステッカーが。

デザイン、どんなんやと思う?

愛國

旭日

右翼

暴曾

とか書いてあるのよ。

赤い日の丸に、金色の文字で、書いてあるのよ。

いや、描いてあるのよ。ほんまに。

震え上がったよね。

僕の性格が、予め調べまくる性格やったから良かったもののさ。

もし猪突猛進で、なんの下調べもせずに、

「オンドリやかましいんじゃオンドリャー!」

って凸ってたら、たぶん今ごろ僕は海の底やで。

やばいって。

ここで、なんでオンドリを飼ってたかの謎が明らかになったわけやねん。

右翼

街宣車

デカい音

迷惑かけるのが目的

旭日

朝日

夜明け

デカい音+夜明け=コケコッコー

・・・・・・やばすぎるやろ。

卵が目的じゃなく、住宅街のど真ん中で一生鳴いてるオンドリを飼う理由なんか、それ以外ないけど、いや、やばいやろ。

だから僕は、然るべき措置を、粛々と取ろうと思ったわけです。

まず最初は、警察署の生活安全課。

もちろん、音響に多少は造詣のある僕ですから、オンドリの鳴き声を計測済みなわけですよ。

db(デシベル)って聞いたことあるかな。

騒音の法律では、音量が46dbを超えると、住宅街ではアウトなうるささみたいやねん。

でも、オンドリの絶叫は、僕の部屋からは45dbなんですよ。

なんなん、絶対狙ってるやん。

オンドリが狙ってるのか、飼い主さんか知らんけど、狙ってるやん。

ということで、警察には、

「なんの被害も出てないですしねぇ~~」

というお決まりのあしらわれ方をした。

自治体と、周辺の建物の管理人さんらなどなどを集めて、集団でプレッシャーかけるって方法も教えてもらった。

けど、前述した通り、話が通じるような人じゃないと思うっていうか。

命がかかってるというか。

オンドリのために命賭けるとか阿呆の極みやん。

だからなんとしても直接的に圧をかける方法は避けたかった。

この世に恐れやモラルや法や善意といった摂理が何もなければ、僕は迷わずオンドリの頭を撃ち抜いてるよ。

オンドリー・ヘッドパーンやで。

───それから、警察に「役所の環境対策室」なる場所を教えてもらった。

もしかしたら行政から多少の指導ができるかもしれない・・・と。

僕は即座に向かった。

結果的には、

「養鶏場でもない限り、事業所が鶏を所有しててもペット扱いなので、行政指導できない。そのような法律はない」

という返答やった。

肩を落として帰宅した僕ですが、まだまだ諦めてないわけですよ。

その間もずっと絶叫し続けるオンドリが哀れに思えてきた慈悲を振り払い、さらに法律を調べたわけです。

するとどうでしょう。

動物愛護法で、住宅街や近隣に病院・介護施設など穏やかな環境が必要な場所で、飼い犬が吠えまくったりしてたら、行政は指導する権利があると書いてあった。

「役所ウソつきやがったなオンドリャー!」

という知性の欠片もない感情を飲み込みながら、今度は動物愛護センターに連絡。

動物愛護「管轄外です。」

でしょうね。あなたたちは人間が滅んでも獣の味方をする人たちでしたね。(過激)

もはやストッパーなどすでにぶっ壊れた僕の脳内は快進撃を続ける。

お次は保健所。

Eメールを送った。

・先の法律の件
・飼い主さんの事務所のGoogleマップ位置情報
・SNSに投稿されてるヤバいデザイン
・実際の絶叫してる音声

洗いざらいを書いて相談しました。全身全霊です。

なにせこっちは何ヶ月も夜の2:30から起こされて眠れてないわけやから。

聴覚過敏で、耳栓を突き抜けてくるオンドリの絶叫を、これ以上聞き続けるわけにいかんから。

最終手段としては引っ越しも検討して、全国のめぼしい物件を探し始めてた頃でもある。

そんな僕の誠意と必死さが保健所に届いたのか、嬉しい返事が。

「電話で詳しくお伺いしたいので、番号を教えてください」

とのこと。

もちろん、即レスですよ。

そしたらすぐに連絡が来た。

僕も慣れたもので、スピーカーホンにしてPCでちゃっかり録音開始。

文字のやり取りを嫌がる他人は何かやましいことがあるか時間搾取者だ

たーひと

と、構えて話し始めたけど、杞憂だった。

もう保健所の人たち数人で、飼い主さんのところに訪問指導する心積もりはしてたみたいで、そのための詳細な情報が欲しかったらしい。

話が早いよ保健所!!

しかも、

「どうします?我々が指導した後の報告、要ります?」

とのこと。

一瞬、質問の意味がわからなかった。

コレ読んでるあなたは、どういう意味かわかる?

保健所「絶対に結果を出してみせる(キリッ」

という保健所の確固たる意志の表れやと、僕は解釈したんですよ。

結果はもう誰の目にも明らかで、報告などする必要がないのは周知の事実だが、それでもお前は報告がほしいのか?

我々が動くということは、貴様にとって最良の結果をもたらすということだが、そのわかりきった未来の報告を、貴様はほしいのか?

という、ある種の僕への「呆れ」みたいなものさえ感じたわけです。

その歴戦の勇者たる彼らの闘志に応えないのは、男が廃るってもんです。

「いいえ、報告は要りません」

滑舌の致命的な僕が、いつもよりもハッキリと発音を意識して返事をした。

───その2日後、オンドリの鳴き声は、部屋の窓を閉めていればほとんど気にならないくらいに小さくなった。

すごいぜ保健所、あっぱれ保健所、かっこよ保健所。

こうして、僕のにわとり騒動は幕を下ろしたのです。

今すぐに必要に迫られて引っ越しをせずに済んだのは、心底よかった~。

ということで、

オンボロのオンドリにオンドリャーのカンムリでカンテツでボンヤリでデシベルがアンマリでウンザリでドッシリがバッチリでハッキリとガンギマリでヘッドパーン

という話でした。

それではバイバイ。

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