薬をやめてどれくらいで離脱症状が出始めるか
タイトルにもあるステロイド離脱症状が出始める時期。
ざっと、薬をやめてから2週間~1ヶ月……と言いたいところなんだけど、人によって違う。
勘違いしてほしくないのは「ステロイドを中止することによる悪化だけじゃない」ってところ。
筆者のエピソード
僕自身、ステロイドをやめた大きな理由は「それまでのランクのステロイド外用剤では症状をコントロールできなくなっていった」から。
つまり、薬を使ってる時からすでに「離脱症状と言われてる悪化」が起こってた。
もう知ってる人も多いからざっと説明するけど、ステロイド外用剤(ここでは軟膏=塗り薬のこと)ってのは薬の強さによって5段階にランク分けされてる。
ウィーク < ミディアム(マイルド) < ストロング < ベリーストロング < ストロンゲスト
たいてい、ミディアムかストロングで慢性的な炎症ってのはコントロールできるはずなんだけど、それがだんだん効きにくくなっていって、ベリーストロングを使っててもひどくなっていった。
- 掻痒感(かゆみ)
- 湿疹や落屑(皮膚が剥がれて粉や雪のように大量に落ちる)
- 丘疹や痒疹(硬いぼこぼこやぶつぶつ)
- 浸出液(体液)
- 灼熱感
- 黄色いかさぶた
- 皮膚の腫れ
これらが全身に増えていった。
コントロールできてた頃(10代後半~20代半ば)は、女友達や美容師さんからも、

って言われるくらいには顔とかはツルツルで、音楽をやってたからファンデーションとか塗ってたりしたけどそこまで荒れたりすることはなかってんな。
それが、26歳くらいになった時、ひざの裏や肘の外側がごわごわし始めて、痒くなってきて、数日の間にぶ厚い湿疹になっていった。(肥厚苔癬化と言う)
同じように、薬はしっかり塗ってるのに全身どんどんひどくなっていって、その時はまだ「脱ステ」なんて言葉も知らなくて、ただただ「アトピーがひどくなってきた」って感覚だったんよ。
さらに最悪なことに、ぜんそくでも10歳からステロイドの吸入を使ってた僕は、同時期にぜんそくの方もひどくなってきて、発作を止める薬(気管支拡張剤と言う)の使用頻度も増えていった。
そこで初めて「何か身体に大きな変化が起きてる……」っていう思考になったのね。
そのまま薬を使い続けて、お医者さんの言うとおりにしっかりFTU=Finger Tip Unitという塗り方で塗っててもコントロールできなくなっていって、薬のランクも上がっていって、いずれストロンゲストでもコントロールできなくなったら次はネオーラル(シクロスポリン)などの免疫抑制剤を使わなきゃいけなくなる。
将来的に免疫抑制剤でもコントロールできなくなって、病院をたらい回しにされてどの医師にも「お手上げ」と言われた時、一体どうなるんだろうって考えていったら、とても恐ろしくなった。
そこでやっと「自分で知識を得る」って選択をして、かれこれ6年にも渡っていろんな書籍、インターネットの個人ブログ、学術記事や世界の論文を漁り続けて、同時進行でいろんな療法を自分の身体で実験しまくってきたけど、やっと根本原因とか根治療法に一番近付いた今から当時を振り返れば、もうすでに根治させるには選択と決断が遅かった。
人による離脱症状の時期の違い
薬を使って完全に症状をコントロールできてる人
中止後の2週間~1ヶ月くらいでけっこう浸出液が増えたり糜爛(びらん)=ジュクジュクになったりするはず。
すでに薬の効きが悪くなってたり症状をコントロールしきれてない人
もう離脱症状(と言われてるもの)が始まってる。
どういうことかと言うと、リバウンドとは言っても「抑えてた症状が溢れ出す」って状態やから、薬を使ってる状態で症状をコントロールできてないってことは、すでに抑えきれずに溢れてるってことなのよ。
つまり、かなり根が深くなってるから、やめてすぐさらに大きなリバウンドは起こるし、症状も重篤になるし、期間も長引く。
コントロール不良の人が薬をやめて治るまでの期間の目安
順調にいって日常生活できるまでに3ヶ月~半年、長くて2年。
かなりつらい戦いになるはず。
自分ひとりではなかなか乗り越えるのがしんどい激しい戦いになるはずやから、薬を使わず治すことに理解のある医師と、家族の理解を得て協力してもらえる環境を整えることを強くオススメするよ。
もし支えてくれる人が誰も居なくて、一人で乗り越えないといけないって状況の人は、僕の予定が合えば実際に手伝ったり生活のサポートしに行くから、連絡してきなー。
脱ステ前に絶対やったほうがいいこと
最後に、ステロイドを中止するにあたって、まず最初に必ずやったほうが良いこと書いて終わる。
『アレルゲンから完全に離れる』、これだけは絶対に薬やめる前にしておいた方がいい
View39という血液検査でアレルギー調べて、吸入性と接触性のアレルゲンから完全に離れる。
食物性アレルゲンは、症状との因果関係はないからこの時点では一旦置いておいて(一番重要になってくるんだけど)、まずは吸い込んだり触れたりっていうハウスダストや花粉類や菌類などに絶対にさらされないような環境に身を置いてから、ステロイドを中止するならしたほうが良い。
額面上、完全にとか絶対にって書いてるけど、100%ってのは当然不可能なのはわかってる。要は意識の問題。
なんとしてもそういう環境に身を置くっていう意識が大切。意識改革しないと、脱ステを耐えるのはしんどいから。
築年数が少ない物件に一時的にでも引っ越して、絨毯やソファなど布製のものを置かず、衣服はユニクロでもGUでも良いから綿100%のものにして、毎日着替えて水洗いして、シャワーを1回5分で毎日して、散歩や筋トレできるならして、あとは廃人のように過ごす。これが「基準」になる。
食べ物の話は超複雑だし人によって違うから、まずはこの基準を満たして、あとは満遍なく食事してみる。
あとは何も考えずにひたすら3ヶ月ほどこれを続けて、食事で悪い影響がなく感染症でもなければ、改善の兆しが見えてくる。約束する。

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