高機能自閉症の人や身近な人にオススメの映画「ザ・コンサルタント」

時々、何かに取り憑かれたようにひたすら映画を観ることがある。今回は、2ちゃんねる創始者のひろゆき氏がオススメなさっていた「ザ・コンサルタント」という映画を紹介したいと思う。



この映画は、主人公が高機能自閉症役のアクション映画なんだけど、アクションっぽくない。
もちろんアクションとしてのクオリティは高いんだけど、それ以上に「アスペアクション」という新しいジャンルとでも表現したくなるような、それくらい自閉症の人間の心の機微やそれに伴う動作をほぼ忠実に再現していることに驚かされた。


恐らく、発達障害というものになんら縁のない人が観るとそれほど感動したり舌を巻くことはないんだろうけど、当事者が観ると本当に何度も頷いたり涙しそうなほどのシーンが多数ある。


「わからないものに人は恐怖を抱く」という言葉を聞いたことがあると思うけど、それが子どものいじめや家庭の教育を通して、「障害」のレッテルを貼られた者が、レッテルの先入観や固定観念を周りが持ったまま生活することで人為的に生じる「優劣」に理不尽に翻弄される様子もよくわかるよう描写されてる。


これまで幾人に幾度となく言われている「秀でた能力を持った数学者や有識者はアスペルガー」という真実が、なぜこれほどまで浸透していないのか個人的には改めて疑問に思えた映画だった。


僕自身は、社会適応できなかった側の高機能自閉症だ。

というより、僕の場合は社会生活を送るのも困難なくらいの肉体的な慢性疾患も複数、赤ちゃんの頃から患ってたり、同じく発達障害で情動コントロール不能なDV気質だった父という特殊な家庭環境で育ったことも、不適合の大きな要因だとは思うんだけど。


とても大きな、社会的に歪んだ濁流に、多少の地域差はあれど抑圧されてしまいがちな、とても優れた能力を持つ発達障害が報われる社会になればいいなと思う。

なぜなら、その能力が飛躍的に向上するような環境が社会全体で……少なくとも学校や家庭という教育の場で多様性や「個の尊重」という思想さえ浸透すれば、最終的にはこれまでになかった技術やサービスを生み出すことにダイレクトに繋がって社会貢献・人類貢献になるんだから。


どれだけ人に訝しがられても、距離を置かれて「珍獣扱い」をされても、多くの高機能自閉症は人と距離を置くから攻撃性も向けないし、ゆえにそうそう人のことを恨んだりも見下したりもしない。
合理や効率とかけ離れた感情で、わざとなんでも複雑化してしまったりする定型発達の人を不思議に思いながらも、根底ではみんなの平穏を願ってる。

本当はなんでもシンプルで、目に見える全ては結果で、そして何もかもの結果には確実に原因があって、どんな目的にもそこに至る手段や方法があって、アスペルガーはただただひたすらそれを見つめてる。

それが本当に再現されてると感じた映画だったので、興味のある人はぜひご覧あれ。


まだでbye☆


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